◇議会報告 【文教委員会】 平成21年11月4日 「いじめ問題について」

水曜日, 11月 04, 2009

《 いじめ問題について 》

 

(一) 点検結果について
(二) いじめの認知件数について
(三) 改善を要すると評価した学校への指導について
(四) 道教委の取り組みについて
(五) 学校と家庭との連携について
(六) いじめ防止への取り組みについて

平成21年11月4日  
質問者: 自民党・道民会議  千葉 英守

 

(一) 点検結果について

 

 ただ今報告のあった道教委の点検結果によれば、「十分にいじめ対策に取り組んでいる」 と回答した学校が極めて多くなっている。

 

 このことは、道内ではいじめが大幅に減少していることを期待させるものだが、教育長はこの点検結果をどのように受け止めているのか伺う。

 

所  管 : 学校教育局学校安全・健康課

答弁者 : 教育長

 

 点検結果についてでありますが

 

○ この度の点検は、昨年度、滝川市の中学校と十勝管内の高等学校において、いじめにかかわる重大な問題が発生したことを深刻に受け止め、各学校のいじめの問題への取組が危機感や緊張感を持った継続的な取組となっているのか、なすべきことがしっかりとなされ、さらに改善すべき点はないのかなどの観点から検証し、いじめの問題への取組を一層強力に推進することを目的に実施したもの。

 

○ 今回の点検結果では、学校内の指導体制の充実など、組織的な取組については、改善されてきているところであるが、教職員の指導力を高める校内研修の充実や学校と家庭・地域とが連携した取組などに今なお、改善すべき課題が見られているところであり、今後とも、いじめの問題には、なお一層気を引き締めて取り組んでいく必要があると考える。

 

○ こうしたことを踏まえ、道教委としては、「いじめは人間として絶対に許されない」との強い認識に立ち、各学校における、いじめの未然防止、早期発見・早期対応の取組が一層充実されるよう、また、特に、予防教育の観点を新たに取り入れて取り組むことができるよう、今後も継続して、各学校のいじめの問題への対応状況などを、把握、検証し、更なる改善に努めてまいる。

 

 

(二)いじめの認知件数について 

 

 平成19年度に、文部科学省が行った「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」では、道内のいじめの認知件数は、5,144件となっている。

 

 この点検を行った時点では、学校が 「いじめ」 と認知しているのは何件あったのか。

 

所  管 : 学校教育局学校安全・健康課

答弁者 : 学校安全・健康課参事

 

 点検を行った時点のいじめの認知件数についてでありますが

 

○ 道教委においては、今回の点検に併せて、4月から6月末までの各学校におけるいじめの認知件数を確認したところであり、その延べ件数は、小学校で837件、中学校で605件、高等学校で201件、特別支援学校で18件、合計で1,661件となっているところ。

 

○ これらについては、各学校における指導の結果、6月末の時点でその92%の1,532件が、その後、残りの129件についてもいじめは見られなくなっていることを確認しているが、その後も、新たに認知されているいじめもあることから、引き続き、各学校において、指導に努めているところ。

 

 

(三)改善を要すると評価した学校への指導について

 

 一方、C、つまり 「自分の学校の取組には、改善を要する」 と考えている学校も見受けられる。これらの学校に対しては、どのように指導しているのか。

 

所  管 : 学校教育局学校安全・健康課

答弁者 : 学校安全・健康課参事

 

 改善を要すると評価した学校への指導についてでありますが

 

○ この度の点検は、文部科学省が示している「いじめの問題への取組についてのチェックポイント」を参考にしながら、道教委が、5つの観点、29の点検項目を設定し、各学校が、それぞれの項目ごとに自己点検を行い、その結果を、道教委や市町村教委の職員が確認するとともに、必要な指導を行ったもの。

 

○ 特に、「改善を要する」と評価した項目のある学校に対しては、その原因や今後の対応方針などについて協議を行うとともに、他校の取組事例を示すなどして、早急に改善を図るよう指導を行ったところ。

 

○ 現在、こうした改善指導を行った学校におけるその後の取組の状況について、道立学校に対しては、各教育局の指導主事による学校訪問を通して確認を行っているところ。

 

○ 市町村立学校については、市町村教委が、その後の状況の把握や校長会を通じた指導を行っているところであり、また、道教委としても、市町村教委と連携しながら、各教育局の指導主事が学校を訪問し、確認や指導助言を行っているところ。

 

 

(四)道教委の取り組みについ

 

 「児童生徒のいじめや生活の様子について、聞き取り調査や質問紙調査を行うなど、きめ細かく把握に努めているか」 という項目については、ほぼ99%と圧倒的多数の学校が取り組んでいると答えている。

 

 しかし、最近問題となったいじめ事件では、生徒はいじめがあることを知っていたにも拘らず、教員は誰一人気付かなかったという事例が相次いでいる。

 

 これまでもさまざまな場面で、学校の認識と児童生徒あるいは保護者の受け止め方との間には、大きな開きがあるということが指摘されており、今回の点検結果のまとめにおいて道教委自身も 「児童生徒に対し学校が行っている指導が、いじめに関わる児童生徒の意識に必ずしも結びついていない」 としているところである。

 

 これについて、道教委はどのように取り組む考えか伺う。

 

所  管 : 学校教育局学校安全・健康課

答弁者 : 学校教育局次長

 

 道教委の取組についてでありますが

 

○ この度の点検結果では、いずれの点検項目においても、取組が進んでいる状況にあると受け止めているが、今年度実施された全国学力・学習状況調査における質問紙調査では、「いじめはどんな理由があってもいけないことだと思う」 という質問項目に対して、「当てはまらない」 または 「どちらかというと当てはまらない」 と回答した児童生徒が、小学校で5.3%、中学校で11.8%となっており、学校が行っている指導が、児童生徒のいじめに対する意識の醸成に必ずしも結びついていないという状況も見られるところ。

 

○ 道教委としては、児童生徒一人ひとりが、「いじめは人間として絶対に許されない」 との認識を持つことが重要であると考えており、道徳教育をはじめとする学校の教育活動全体を通じて、「いじめはあってはならないこと」 について、さらに、しっかり指導が行われるよう、教員研修の充実に努めるとともに、道教委が実施している 「ストップ・ザ・いじめ」 子ども会議のような児童生徒自らが主体的にいじめについて考える取組を市町村教委や学校においても行っていくよう、働きかけるなどして、児童生徒の意識を高める教育活動の一層の推進に向け取り組んでまいる。

 

 

(五)学校と家庭との連携について

 

 滝川市の小学生の事件を受けて道教委は、平成18年12月にいじめ防止に向けた今後の対応を示している。その中では学校に対して、保護者や地域住民の理解を得ることにも努めるよう、促している。

 

 点検結果では、小・中学校の6割以上が家庭訪問や学校通信などを通じ、家庭との緊密な連携協力を図っていると回答しており、道教委の指導は効果を発揮しているように見える。しかし、保護者から見た場合は、本当にそうなっていると受け止められているのか。多くの同僚議員が地元で耳にする話からすれば、実際とはずいぶん違うということである。

 

 学校の取組状況をどのように評価しているのか。保護者に対しても調査すべきと考えるがどうか。

 

所  管 : 学校教育局学校安全・健康課

答弁者 : 学校教育局次長

 

 学校と家庭の連携についてでありますが

 

○ この度の点検においては、学校と家庭とが連携した取組について、

  • いじめの問題に対する学校の方針を明確にし、参観日や学校便り等において保護者に伝えていること

  • PTA懇談会や家庭訪問で、いじめの問題について、保護者からの意見を聞いていること

などが報告されているところ。

 

○ その一方で、

  • 学校の方針を公表するだけで、広く家庭や地域への周知を図っていないこと

  • PTAや地域と協力して、いじめの問題に取り組む機会を設けていないこと

など、保護者の理解や協力を十分に得ているとはいえない状況も見られるところ。

 

○ 道教委としては、学校が家庭との連携を強めていくためには、学校評議員会やPTAなどの協議の場で、いじめの対応に関する話題を取り上げ、保護者や地域の方の意見や要望を伺い、受け止めるとともに、学校評価を行う際に、各学校におけるいじめの問題への対策やその取組状況を評価項目として設定するなど、自校の取組が保護者にどのように受け止められているかを把握することが大切であると考えており、こうした取組がすべての学校で適切に行われるよう、学校及び市町村教育委員会に対して、指導助言に努めるとともに、学校の取組状況についても把握してまいる考え。

 

 

(六)いじめ防止への取組について

 

 先の第三回定例会で我が会派は、学力向上など子どもたちに関わる重要な課題について、教育委員が知事と懇談できる場を持つべきであると提案したところである。

 

 いじめの問題も、極めて深刻な課題であり、率直な意見交換を行って、知事の力も借りながら、道民挙げていじめ防止に取り組み、結果を出すことが大切であると考えるが、教育長の見解を伺う。

 

所  管 : 学校教育局学校安全・健康課

答弁者 : 教育長

 

 いじめ防止への取組についてでありますが

 

○ 現在、青少年の非行防止やいじめ・虐待問題への対応など、教育や子どもの健全育成等に関して、分野横断的な行政課題が多くあり、教育委員会が知事部局とさらに連携を深めていくことが重要になってきていると認識していることから、知事と教育委員が率直に意見を交換し、施策を推進していくことは、大切なことであると考えているところ。

 

○ 今年度、7月に、いじめや不登校の問題などについて、意見交換を行ったところであり、11月中旬には、第2回目の懇談が予定されているところ。

 

○ 道教委としては、この席において、今回のいじめ問題への取組の点検結果についても話題として取り上げていただき、知事部局との連携を一層深めてまいりたいと考えている。

 

○ また、今後とも、その時々の課題に応じて、積極的に知事と教育委員との意見交換を行ってまいりたいと考えている。



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