議会報告 【一般質問】 平成21年3月12日 「航空行政について」

木曜日, 3月 12, 2009

≪ 航空行政について ≫

 

 (一)関西国際空港発の本道乗り入れ休止について

 (二)国際便の増強について

 (三)新千歳空港の総合ビジョンについて

 

平成21312

質問者 :自民党・道民会議 千葉 英守

  

(一)関西国際空港発の本道乗り入れ休止について

 本道にとって喫緊の課題は、関西国際空港から道東、旭川便が休止あるいは廃止になることであるが、現在の関西空港使用は、各社いずれも採算が取れないとしており、そこで国土交通大臣は、関西空港が使いやすくなる方策を年度末までにまとめるよう、指示をしたところ。仮に、関西空港使用が難しい時は、別な飛行場、例えば伊丹空港、神戸空港には発着規制があるとしても、航空各社と連携して北海道便を増発していかねばならないと考える。関西方面からの道東・旭川への運行便確保について、どのように考えているのか伺う。  

 

所 管 : 企画振興部新幹線・交通企画局参事(航空)

答弁者 : 知事  

 

関西方面からの航空便の確保についてでありますが、

 

○ 関西空港と道東・旭川を結ぶ航空路線の休止・減便は、地域の観光振興などに与える影響が大きいことから、その影響を最小限に抑えるとともに、関西と本道との航空路線の維持・確保を図ることが重要であると考えている。

 

○ 議員ご指摘の伊丹空港や神戸空港の活用については、発着回数や運用時間の制限などの課題があり、また、現在、関西3空港の運用や経営のあり方について国や地元において議論が行われているところ。

 

○ 道としては、こうした議論の進展を注視しながら、・乗組割引運賃の普及・拡大による乗り継ぎ使の利用促進・観光交流促進のための他県との合同キャンペーンや修学旅行の誘致といった旅行需要の開拓に向けた取組を進めるとともに航空会社に対し、道管理空港の着陸料の軽減措置の拡充についての周知徹底や関西方面からの路線の再開に向けた働きかけを行うなど、空港所在自治体や道内経済界などと連携し、本道と関西との航空路線の維持・確保に取り組んで参りたいと考えている。

 

  

(二)国際便の増強について

 本道の外客来訪促進計画では、平成24年度で110万人の目標になっており、新千歳空港国際旅客ターミナルが平成223月に供用開始となります。今のところ、外国人観光客は堅調でありますが、今後、景気動向は不明であり、束アジアの国際便の増便は不可欠です。しかし、新千歳空港は、国防上、一部外国航空会社の乗り入れが制限されていることから、過去に定期航空路があった路線の復活、或いは、形を変えた路線の検討も行うべきであり、運休となっている中国瀋陽線について瀋陽から大連を経由する航空便の提案をすることも大切と思う。道として国際便増強をどのように考えているのか、基本的なことをお伺いいたします。  

 

所 管 : 企画振興部新幹線・交通企画局参事(航空)

答弁者 : 知事  

 

国際航空路線の増強についてでありますが、  

 

○ 本道の観光産業のより一層の振興を図るためには、東アジア地域、中でも、今後の来道観光客の増加が見込まれる中国との航空路線の充実が重要である。

 

○ こうした中、新千歳空港は、航空自衛隊千歳基地に隣接していることから、防衛上の理由により、一部航空会社の乗り入れ制限が行われており、中国路線の新規開設や増便、さらには、現在、運休となっている札幌~瀋陽線の再開などに向けて、こうした制限の緩和を図ることが喫緊の課題であると考えております。

 

○ このため、道としては、平成223月に予定されている国際線旅客ターミナルの供用開始を見据え、中国の航空会社における増便等の実現に向けて、できるだけ早期に、乗り入れ制限の緩和が図られるよう国に対して強く働きかけて参りたい。

 

○ また、道内には、新千歳空港以外にも、函館空港と旭川空港に国際定期便が就航しているほか、釧路や帯広、女満別など、国際チャーター便の就航実績のある空港があり、これらの空港への国際線の運航が拡大するよう、今後とも、空港所在の自治体や経済界等との連携を一層深めながら、本道における国際線の充実に取り組んで参りたい。  

 

 

(三)新千歳空港の総合ビジョンについて

 次に、新千歳空港の整備についてお伺いいたします。新千歳空港の整備には、滑走路延長問題、深夜・早朝の離発着枠の拡大や一部外国航空会社の乗り入れ制限に加え、アクセス、周辺整備、駐車場の問題、レンタカー国際ターミナル横付け問題、国際ターミナルとJR駅の連結など解決して行かなければならない課題が山積しております。道として国際拠点空港化を目指すためにも、新千歳空港の将来像、総合ビジョンをしっかり持つべきと思いますが、知事のご所見をお伺いいたします。  

 

所 管 : 企画振興部新幹線・交通企画局参事(航空)

答弁者 : 知事  

 

新千歳空港の将来像についてでありますが、

 

○ 新千歳空港は、年間約1,800万人が利用する北海道のゲートウェイであり、今後、本道における国内外との交流や経済の活性化を一層推進していくためには、新千歳空港がより利用しやすい空港となるよう、その機能強化を図っていく必要があるものと考えている。

 

○ しかしながら、新千歳空港は、深夜早朝の離発着枠の拡大や一部外国航空会社の乗り入れ制限の緩和、空港ターミナルビルの整備などその機能強化や利便性の向上を図る上で、様々な課題を抱えており、こうした課題の解決に向けて、空港管理者である国や地元自治体はもとより、経済界や空港ビル会社などの関係機関・団体が新千歳空港の将来像を共有していくことが重要と考えております。○このため、道は、平成2210月の羽田空港再拡張による航空ネットワークの再編などを見据え、新千歳空港の将来目指す姿や課題の解決に向けた活性化方策等を総合的にお示しするビジョンの検討を進めて参りたい。



ご意見・ご感想をお寄せください