議会報告 【平成20年 第2回北海道議会定例会 一般質問】 平成20年6月17日 「特別支援教育について」

火曜日, 6月 17, 2008

《 特別支援教育について 》

 

(一) 札幌市への要請について
(二) 視覚障害教育の拠点となるセンター校の整備について
(三) 大規模分校の本校化について

 
平成20年6月17日
質問者: 自民党・道民会議 千葉英守

 

(一) 札幌市への要請について

 まず、知的障害高等養護学校について、来年度札幌市に1校新設することとしておりますが、対象生徒の大半を占める札幌市の協力を十分得る必要があると考えます。特別支援学校の設置義務は都道府県にあるとはいえ、札幌市においてはこれまで豊明高等養護学校を整備してきた経過があり、また他の政令市がその市内の特別支援学校の整備に当たって大きな役割を果たしていることを勘案すると、札幌市に対して、強く要請していくべきと考えますが、教育長の見解を伺います。

 

所 管: 学校教育局特別支援教育課

答弁者: 教育長

 

札幌市教育委員会との協議についてでありますが

○ 道央圏における特別支援学校の受入れ体制の整備に当たっては、今後の生徒の受入れ対策の必要な状況などについて、これまでも、札幌市教育委員会と協議を行いながら、検討してきたところであり、平成20年度については、私立の豊明高等養護学校の間口増が行われたところ。

 

○ しかしながら、道央圏において、高等養護学校への進学希望者のさらなる増加がみきおまれること、また、札幌市内道立養護学校校舎の狭隘化が進んでいることから、私自身、昨年12月に直接札幌市の教育長とお会いし、これからの対策について協力を要請したところ。

 

○ 今後の特別支援学校の整備に当たっては、札幌市の理解と協力が、一層必要と考えることから、改めてお会いするなどして、強く働きを掛けてまいりたい。

 

(二) 視覚障害教育の拠点のなるセンター校の整備について

 また、平成20年度に「視覚障害教育の拠点となるセンター校」の調査検討費計上されておりますが、今後この整備をどうに進めていくのか伺います。

 

所 管: 学校教育局特別支援教育課

答弁者: 教育長

 

○ 盲学校については、在籍者が減少しており、障害の特性に応じた専門性の高い教育を維持していくためには、一定規模の集団を確保した中で効果的な教育活動を行い、幼稚部から高等部までの各発達段階に応じた指導のノウハウを蓄積し、各学校の教育活動に生かすような視覚障害教育の拠点となるセンター校の整備が必要なことから、本年度予算にその調査検討に要する経費を盛り込んだところ。

 

○ 道教委としては、

  • 高い専門性に基づく一貫した教育の在り方
  • 関係機関と連携した教育内容の充実
  • 生徒の就労を一層促進するための職業教育の推進方策

といった観点に立って検討することとしており、今後、道内の盲学校において、教育関係者のご意見を伺うとともに、道外において、先進的な取組みを行っている盲学校の調査を行うなどして、視覚障害者教育のセンター校の在り方や整備について、精力的に検討してまいりたい。

 

(三) 大規模分校の本校化ついて

 児童生徒数が著しく増加し、大規模化している分校においては、校長が配置されていないことから、教職員への指導助言や児童生徒や保護者への対応など、円滑な学校運営を行う上で支障が生じていると聞いています。こうした学校運営上の課題の解決のため、また、専門性の高い教育を行い、地域における特別支援教育の中心的役割を担うためにも、大規模化している分校については早期に本校化すべきと考えますが、教育長の見解を伺います。

 

所 管: 学校教育局特別支援教育課

答弁者: 教育長

 

大規模化している分校についてでありますが

○ 知的障害児童施設の入所児を対象とした養護学校の分校について、通学できることを条件に受け入れている地域からの児童生徒の増加に伴い、本校の児童生徒数を上回るなど大規模化している分校が生じているところ。

 

○ このため、道教委としては、地域にねざした特色ある教育活動の展開や学校運営体制の充実を図るとともに、特別支援学校のセンター的機能を効果的に発揮するため、大規模化している分校の本校化は喫緊の課題と考えており、在籍者数の推移や地域の実情などを総合的に勘案しながら、早期に結論が得られるよう、その本校化について検討を進めているところ。

 

○ なお、学校によっては小規模化しているところもあるところから、こうした特別支援学校の在り方についても、併せて検討しているところ。



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