議会報告 【総合企画委員会】 平成19年2月6日 「夕張市の財政再建問題について」

火曜日, 2月 06, 2007

《 夕張市の財政再建問題について 》

一 夕張市の観光施設などについて
 (一) 提案の状況について
 (二) 今後の売却・委託先の選定について
 (三) 選定委員会等の役割について
 (四) 財政再建との関連について
 (五) 民間主導の地域経済について
 (六) 消防体制などについて
二 夕張市立病院について
 (一) 公設民営化のスケジュールについて
 (二) 道の医療法人設立認可について

平成19年2月6日
質問者: 自民党・道民会議 千葉英守 委員
一 夕張市の観光施設などについて
(一) 提案の状況について

 まず、どの程度の観光施設について、どのくらいの提案があったのか伺う。

所  管: 企画振興部地域振興・計画局市町村課
答弁者: 市町村課参事

提案の状況についてでありますが、

○ 売却のみの応募は5団体、指定管理者のみの応募は9団体、売却及び指定管理者双方の応募は2団体であり、総計16団体(13企業、1NPO、2任意団体)からの応募があったと聞いている。

○ また、公募した29施設の内、25施設について応募があったと聞いている。

※参考 応募がなかった施設
 No.13 サイクリングロード富野休憩所
 No.27 丁未風致公園
 No.28 石炭の歴史村公園
 No.29 ファミリーキャンプ場
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一 夕張市の観光施設などについて
(二) 今後の売却・委託先の選定について

 今後、夕張市においてはどのようなプロセスを経て施設の売却先や委託先を選定していくことになるのか。

所  管: 企画振興部地域振興・計画局市町村課
答弁者: 市町村課参事

観光施設の売却先や委託先の選定手続についてでありますが、

○ 財政再建に取り組む夕張市において、今後の観光施設の管理運営は、地域の経済や雇用の確保などの観点から重要な課題であり、慎重に検討する必要があることから、外部の専門家などにより構成される「夕張市観光施設指定管理者選定委員会」を11月17日に設置し、公募条件等を論議・決定した上で11月29日から公募を開始したところ。

○ 応募期限の1月末までに16社からの応募があり、市としては、事前に選定委員会の委員に応募企業等からの企画書を検討していただいた上で、昨日、第2回目の委員会を開催し「売却や指定管理の委託基準」や「企画書の疑問点」などについて議論をしたと聞いている。

○ 今後は、選定委員会が企業等からのヒアリングを実施し、その結果を踏まえ、施設毎に売却か指定管理委託かを審議するもの。

○ その後、市においては選定委員会からの助言を受け、売却の場合は指名競争入札などを実施することとなっている。

○ また、選定委員会においては、指定管理委託の場合は委員会として望ましい企業等を選定し、市に報告することとなり、市が委員会の報告を踏まえて指定管理者を決定の上、協定を締結することとなっている。

○ 再建計画策定スケジュールとの関係もあり、選考委員会においては精力的に審議を進め、遅くとも今月下旬には、審議を終えたいとのスケジュールと承知している。

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一 夕張市の観光施設などについて
(三) 選定委員会等の役割について

 選定委員会を設置することは、これまでの財政運営の不透明性を考えると、望ましいことと考える。この委員会と市の判断の関連、さらに市議会の関わりはどのようになるのか。

所  管: 企画振興部地域振興・計画局市町村課
答弁者: 市町村課参事

選定委員会と市との関係などについてでありますが、

○ 選定委員会は、選定過程の透明性を確保しながら、的確な選定を行うため、外部の専門家や専門分野の市職員によって構成されており、先ず、売却が適当か委託が適当かについて審議し、判断した上で、委託が適当であるとされた場合には指定管理者の選定を行うこととされている。

○ 市としては、こうした委員会からの報告を受け、売却か指定管理委託かの判断をし、市議会に報告の上、所要の議決を経て、売却の場合は指名競争入札などを行い、売買契約を締結、また、指定管理委託の場合は委託先と協定を締結することになる。

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一 夕張市の観光施設などについて
(四) 財政再建との関連について

 市が施設の取り扱いを判断する際、売却による収入増、観光事業の継続による経済波及効果など様々な視点が考えられるが、市としてはどのような考え方で判断しようとしているのか。

所  管: 企画振興部地域振興・計画局市町村課
答弁者: 地域振興・計画局長

観光施設の取り扱いに係る夕張市の考え方についてでありますが、

○ 夕張市においては、観光施設の売却や指定管理者による運営管理について、観光事業としての確実性、継続性や財政再建上の効果、また、市民をはじめ利用者の利便性の確保や地域経済への波及効果、雇用の確保といった観点から、判断されるものと考えている。

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一 夕張市の観光施設などについて
(五) 民間主導の地域経済について

 財政再建はマイナス面ばかりが強調されるが、そもそも無理のあった行政主導の観光事業が民間主導で持続性の高い観光事業にバトンタッチできるならば、結果として夕張市の将来にプラスの効果をもたらすとも言えるのではないかと考える。道の見解を伺う。

所  管: 企画振興部地域振興・計画局市町村課
答弁者: 企画振興部長

民間主導の観光事業についてでありますが、

○ これまで、夕張市においては、多額の一般財源を投入し観光事業を行ってきたものであり、そのことが、巨額の赤字を抱える大きな要因となったものと考えている。

○ 財政再建を進める上で、今後、不採算の観光事業は実施しないことを基本方針として、売却や指定管理について公募していた観光施設について、大半の施設に道内外の企業、NPO、任意団体から応募があったことは、歓迎すべきと考えている。

○ 今後、選定委員会の審査や市の判断により、売却先や委託先が決定されると思うが、いずれにしても、財政再建を着実に進めながら、民間主導で地域経済の振興と雇用の確保が図られ、地域の再生につながっていくことが大切であると考えている。

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一 夕張市の観光施設などについて
(六) 消防体制などについて

 夕張市の行政体制の確保については、市において効率的な組織の検討がなされており、道ではその検討結果を踏まえ支援を検討すると承知しているが、3月末は間近であり、特に消防体制などは検討を急ぐべきと考えるが、現状はどのようになっているのか伺う。

所  管: 企画振興部地域振興・計画局市町村課
答弁者: 地域振興・計画局長

消防体制などについてでありますが、

○ これまで、道としては、市に対し、効率的な組織機構とするため検討を早急に行うよう助言や事前協議を行ってきており、市においては、鋭意検討案を取りまとめているところ。

○ 市において最終的な検討案が作成され次第、消防や救急体制をはじめ、夕張市の行政体制に支障が生じないよう、道として対応を検討し、必要な助言・協力を行ってまいりたい。

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二 夕張市立病院について
 市立総合病院は、本年4月から公設民営の診療所として再出発すると承知しているが、その取り組み状況などについて伺う。
(一) スケジュールについて
 公設民営化に向けたスケジュールはどうなっているのか。4月1日に間に合うのか。

所  管: 企画振興部地域振興・計画局市町村課
答弁者: 市町村課参事

公設民営化のスケジュールについてでありますが、

○ 夕張市においては、市立総合病院を本年4月から公設民営による診療所及び老人保健施設として運営することとしている。このため、市においては診療所の設置条例を整備する必要があり、これについては本日開催された夕張市の臨時市議会において条例が可決されたものと承知している。

○ 市では、診療所の設置条例を制定した後、速やかに指定管理者の公募を行い、選定委員会において選定し、市議会の議決を経て、今月中に指定管理者の決定を行う予定であると聞いている。

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二 夕張市立病院について
(二) 道の医療法人設立認可について

 夕張市立総合病院に勤務している村上医師が医療法人の設立を道に申請しているということだが、認可手続きが遅れているということはないのか。

所  管: 企画振興部地域振興・計画局市町村課
答弁者: 地域振興・計画局長

医療法人の設立認可についてでありますが、

○ 医療法人の設立認可については、医療法に基づき、理事などの人的要件や資産内容を審査し、都道府県医療審議会の意見を聴いた上で決定するとされているところ。

○ 村上医師を代表とする医療法人設立については、本年1月に認可申請書が提出されており、2月下旬に開催する直近の北海道医療審議会に諮門することとしている。

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